楽長次郎 桃山時代 高8.2 口径10.8 高台径5.0
ふっくらした姿にふさわしく「乙御前」(お多福の意)という銘を持つ黒楽茶碗。 細川家の家譜『綿考輯録』所載の「御家名物之大概」には「おとごぜ 黒茶碗 三斎君御好ミ候て楽長次郎ニ御焼せ成され候 今にこれ有り」と記されている。 茶人として利休七哲の一人にも数えられる三斎が、自ら楽長次郎に命じて作らせ、七代宗孝(1718〜1747)が内箱に「おとこせ」と墨書し、今日まで、代々細川家に大切に守り伝えられてきた。