平成17年度の展覧会
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■ 平成17年度春季展 『能・狂言の世界』
会期:3月22日(火)〜5月8日(土)
終了いたしました
室町時代
に観阿弥・世阿弥父子により大成された能は、江戸時代に入ると幕府の式楽に定められ、大名にとって必須の教養となりました。
旧肥後藩主細川家においても初代藤孝(幽斎、1534〜1610)が太鼓の名手であったのを始め、近代に至るまで歴代能への造詣が大変深く、演能記録や自筆の謡本など、数多くの資料が伝えられています。
今日残る面や装束などのコレクションも、こうした長い歴史のなかで蒐集され、実際に使用されてきました。
この展覧会では、細川家に伝来する能・狂言面や装束、楽器に、従来展示される機会のなかった小道具類を併せて展示、作品ひとつひとつの鑑賞もさることながら、その演目などにそって能・狂言の世界を多角的に紹介していきます。
展示点数約60点。会期中の展示替えはありません。
翁(重要美術品)
室町時代(15世紀)
小面
江戸時代(18世紀)
花入亀甲に団扇模様唐織
江戸時代(19世紀)
●主な展示作品
能 面
翁 伝日光作 室町時代(15世紀) 重要美術品
般若 伝般若坊作 室町時代(15世紀) 重要美術品
狂言面
伯蔵主 江戸時代(18世紀)
狐 江戸時代(18世紀)
装 束
花入亀甲に団扇模様唐織 江戸時代(19世紀)
花菱に鳳凰模様唐織 江戸時代(19世紀)
小道具
羯鼓 寛政12年(1800)
絵馬 矢野雪叟筆 江戸時代(18世紀)
資 料
『下掛り五番綴謡本』細川幽斎奥書 天正3年(1575)
■ 夏季展「熊本のやきもの−八代焼」
会期:6月28日(火)〜8月31日(土)
終了いたしました
朝鮮より渡来し、豊前で上野焼を興した尊楷(上野喜蔵)は、寛永9年(1632)領主の三代細川忠利の肥後転封に一族を率いて従いました。既に家督を譲っていた二代三斎(忠興)は八代城に居を構え、これに伴い八代郡高田に寛永10年に窯をひらいたのが八代焼のはじまりと伝えられます。
高田焼、あるいは二代目以降が窯をひらいた平山の地名から平山焼とも呼ばれる八代焼は代々細川家の御用窯として茶陶などを生み出してきました。薄緑地に白土で象嵌文様を施す八代焼の特徴的な様式は、“都雅なるもの”として江戸時代の文献にも見られ、当時から名陶として認知されていたようです。
この展覧会ではそうした象嵌文様を施した八代焼の代表的な作品を中心に、17世紀から近代に到るまでの展開を追います。
牡丹文象嵌耳付水指
江戸時代(17世紀)
牡丹文象嵌筒茶碗
江戸時代(17世紀)
藤花文象嵌茶碗
江戸時代(19世紀)
●主な展示作品
掛花入(上野焼)
伝尊楷作 江戸時代(17世紀)
牡丹文象嵌耳付水指
江戸時代(17世紀) 個人蔵
牡丹文象嵌筒茶碗
江戸時代(17世紀)
三島写茶碗
江戸時代(18世紀)
藤花文象嵌茶碗
江戸時代(19世紀)
暦手文象嵌蓋付壺
源太郎作 江戸〜明治時代(19世紀)個人蔵
■ 特別展「永青文庫の近代日本画―細川家に集った巨匠たち」
会期:9月27日(火)〜11月13日(日)
終了いたしました
永青文庫は数多くの近代美術を所蔵していますが、それらは細川家と美術家たちとの浅からぬ交流がもたらした賜物といえます。なかでも16代細川護立(もりたつ、1883〜1970)は、「殿様」と慕われ、日本画のよき理解者、パトロンとして、同世代の多くの画家たちを支援し、彼によって蒐集された日本画の多くは今日の近代日本美術を代表する名品に数えられています。
特に横山大観との交流は厚く、毎年の宮中歌会始の御題を20数年に渡って絵画化した「勅題画」のシリーズや、細川家の別荘の戸板に中村岳陵、大智勝観ら11名と共に様々な鳥の姿を描いた「鳥尽」などは細川家(永青文庫)ならではの優品といえましょう。
また、菱田春草の作品では「黒き猫」(重要文化財)、「落葉」(重要文化財、今回は展示されません)といった教科書などでもなじみ深い、近代日本美術史に燦然と光り輝く代表作を所蔵している点からも護立の卓越した鑑識眼、コレクションの重要性を物語っています。
この展覧会は、その他に下村観山、鏑木清方、今村紫紅、竹内栖鳳などの近代の日本画を一堂に展観します。作品はもとより、デッサンや画家から護立などに宛てた手紙も併せ、約60点を展示します。
●主な展示作品
「勅題画 朝晴雪」
横山大観 大正8年(1919)
「黒き猫」
菱田春草 明治43年(1910)
「鷹」
下村観山 明治19年(1886)
「抱一上人」
鏑木清方 明治42年(1909)
「聚楽茶亭」
安田靫彦 明治38年(1905)
「孔雀」
小林古径 昭和9年(1934)
「三蔵・悟空・八戒」
今村紫紅 大正2年(1913)
■冬季展「細川家伝来の50点」
会期:11月29日(火)〜12月24日(火)
終了いたしました
細川家は中世室町幕府の管領家の一門で、細川藤孝(幽斎、1534〜1610)を初代として戦国時代にはじまり、三代忠利(1586〜1641)の時に肥後熊本五十四万石を与えられ、有力な外様大名の一つとして幕末に至りました。
この長い歴史をもつ細川家には代々伝えられてきた宝物、資料が数多く遺されています。武器・武具、絵画、調度品、茶道具、能道具などの美術工芸品、典籍、細川家歴代の書跡や肥後熊本藩関係の絵図を含む旧記録・古文書類。これらのうちから分野・時代を問わず展観し、その遺品の一端を紹介する展覧会です。
これまでに展示する機会の少なかった珍しいものも登場します。
●主な展示作品
「木造細川家守護天童像」
南北朝時代
「細川頼有所用 白糸妻取四方三十六間星兜」
南北朝時代 【重要文化財】
「伝細川三斎作 神獣彫兜掛」
江戸時代
「伝雪舟等揚筆 富士三保清見寺図」
室町時代
「宮本武蔵筆 面壁達磨図」
江戸時代前期
「瀬戸茶入 銘 塞」
室町〜桃山時代
「能面 翁 銘 聖徳太子御作」
室町時代
「細川ガラシャ消息」
桃山時代
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