細川家の伝来品を所蔵・展示する永青文庫は漢籍28,000冊を所蔵し、そのほとんどが慶應義塾大学附属研究所の斯道文庫に寄託されています。細川家初代幽斎(1534〜1610)は、代々学者であった清原家の血を引き、八代重賢(1721〜1785)は熊本に藩校時習館を設けました。時習館初代教授秋山玉山(1702〜1763)は江戸の昌平坂学問所(現・湯島聖堂)で儒学を修め、以後肥後の漢学は興隆を極め、近代の木下犀譚(1805〜1867)、竹添井井(1842〜1917)、狩野直喜(1868〜1947)、古城貞吉(1866〜1949)らに受け継がれました。古城貞吉のよき理解者であった十六代細川護立(1883〜1970)は中国文化に魅せられ、美術品を蒐集し、中国書を読み、敦煌にあこがれました。
今回の展示では慶應義塾大学斯道文庫教授の高橋智先生監修のもと、敦煌の石窟から20世紀に発見された「敦煌本文選注」や皇帝御覧用の目録「石渠宝笈三編」、墨の図柄本「方氏墨譜」、藩校で教科書として使われた書籍など、細川護立のあこがれと肥後漢学の伝統を伝える選りすぐりの中国古典籍約30点をご紹介します。併せて、悠久の中国の漢字文化を堪能していただくため、河緑石の硯や螺鈿の硯屏、清時代の筆なども同時に展示します。
御製避暑山荘詩
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金瓶梅 |
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石渠宝級三編 |
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敦煌本文選注 |
●主な展示作品 |
敦煌本文選注 |
唐時代(7〜8世紀) 紙本墨書・巻子装 1巻 |
石渠宝笈三編 |
清時代(18〜19世紀) 紙本墨書・冊子装 28冊 |
金瓶梅 笑笑生著 |
清時代(18〜19世紀) 刊本 1冊・附図1冊 |
方氏墨譜 方于魯著 |
明万暦17年(1589) 刊本 6巻8冊 |
三希堂石渠宝笈法帖 |
清・乾隆12年(1747) 拓本 32冊 |
御製避暑山荘詩 |
清・康煕51年(1712) 刊本 2冊 |
我法集 紀暁嵐著 |
清・嘉慶1年(1796) 刊本 2巻2冊 |
十三経注疏 |
明時代(16世紀) 刊本 120冊 |
支那文学史(自筆原稿) 古城貞吉 |
明治29年(1896) 紙本墨書 |
蘇門六君子文粋 |
明崇禎年間(1628〜1644) 刊本 10冊 |
文選 |
明・弘治1年(1488) 32冊 |
皇明文海 |
清・康煕32年(1693) 刊本 170冊 |
論語 |
天文2年(1533) 刊本 2冊 |
●夏季展示 「細川家の本棚から 〜中国古典籍の世界〜」 |
入館料 |
一 般:600円
大高生:400円
小中生:100円
団体(10名以上):500円
※友の会会員、障害者手帳提示の方および
その介護者(1名)は無料
※この展覧会の会期中に限り何回でも入館できるパスポート
大人1000円
大学・高校生500円 |
開館時間 |
10:00〜16:30(入館は16:00まで) |
休館日 |
月曜日
(祝日の場合は開館、翌日休館)
※ただし、7月18日開館、5月19日休館 |
交 通 |
JR目白駅前より都営バス新宿駅西口行きにて
「椿山荘前」下車 徒歩3分 |
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