平成23年から始まった重要文化財「洋人奏楽図屏風」の修復が完了し、初めて公開いたします。大航海時代、日本にキリスト教がもたらされ、宣教師たちが各地にセミナリオを建てました。そこで洋画教育を受けた日本人が描いたとされるこの屏風は、日本絵画史のなかでも異彩を放ち、また桃山文化を形成する作品のひとつです。その修復過程を詳しく説明し、右隻と左隻を前期・後期に分けて展示します。キリスト教に帰依した細川ガラシャや高山右近の書状、ローマ字印を用いた細川忠興の書状、さらにザビエルの著書や当時の世界地図なども併せて展示し、日本から見た西欧、西欧から見た日本をご紹介します。 キリスト教以外にも、大航海時代の産物である鉄砲の名品、東南アジア各国から輸入された香木、香道具、茶道具の数々も展示します。絢爛豪華なだけではない、大名細川家の目を通した桃山の世界をお楽しみいただければ幸いです。
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洋人奏楽図屏風 右隻
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洋人奏楽図屏風 左隻
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火縄銃 林又七作
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九曜紋白ラシャ陣羽織 |
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円文螺鈿茶器
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●主な展示作品 |
重要文化財 洋人奏楽図屏風
右隻(前期展示)・左隻(後期展示) |
桃山時代(16〜17世紀) |
唐草九曜紋象嵌火縄銃 |
林又七作 江戸時代(17世紀) |
唐草九曜紋象嵌火縄銃 |
林八助作 江戸時代(17世紀) |
細川光尚所用 九曜紋白ラシャ陣羽織 |
江戸時代(17世紀) |
香木 銘白菊 |
江戸時代(17世紀)請来 |
円文螺鈿茶器 |
桃山時代(16〜17世紀)(前期展示) |
高山右近書状 |
慶長19年(1614)9月10日(前期展示) |
細川ガラシャ消息 |
桃山時代(16世紀) |
南蛮芋頭水指 |
中国・明時代(16世紀) |
●学芸員によるギャラリートーク |
4月12日(土)、4月16日(水)、4月27日(日)、4月30日(水)
5月10日(土)、5月14日(水)、5月20日(火)、5月31日(土)
6月5日(木)、6月14日(土)、6月20日(金)、6月25日(水)
いずれも14時より、展示室にて行います |
●春季展 「洋人奏楽図屏風と大航海時代 MOMOYAMA」 |
入館料 |
一 般:800円(団体10名以上は700円)
シニア(70歳以上):600円(団体10名以上は500円)
大学・高校生:400円
中学生以下:無料
※友の会会員、障害者手帳をご提示の方およびその介護者(1名)は無料 |
開館時間 |
10:00〜16:30(入館は16:00まで) |
休館日 |
月曜日(ただし5月5日、6日は開館、7日休館) |
交 通 |
JR目白駅前より都営バス新宿駅西口行きにて
「ホテル椿山荘東京前」下車 徒歩3分 |
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